2008年10月20日月曜日

無知の知 - 生命の起源

林嘉男先生(83歳)、現役最終講義を兼ねた、慶応林研OB会に、当時助手で居られた安西塾長含め150名参集。演目は「DNAの話」だが、医学、化学、工学博士の先生が考え続けてこられた、「生命はいったいどうして創られたか」が底流にあり、「工学的に分析する事はある程度可能だが、どうしてそうなるかについては、わからないことだらけ」というお話だったと思う。「わからない事をわかろうとがんばる」という先生の態度は、あらためて感服した。「卵からどうして、羽、足のある鶏ができるか?」。安直に「プラトンかアリストテレスに聞く事ではないですか」とつまらぬ事を私が言っても、優しい先生は怒らなかった。「わからない事」をを知っている先生は、ソクラテスの高みに至られた。

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