2008年4月25日金曜日

Apotosis - Nature and Nurture

「氏も育ちも(Nature and Nurture)」が現在の定説だが、生まれて直ぐの環境は、「人」の造りをかな左右する。昨晩TVをなにげに見ていたら、「顔識別ニューロン」なるものを題材に、人が顔を区別する仕組みを取り上げていた。大学の卒論で、多変量解析での「顔分析」を用いた自分としては、興味があった。そこでだ。人(大人)が顔を識別するには、生活周辺に存在する多数の顔から最大公約数的な「中心的顔」を形成し、そこからの「差」として捉えているという。これは、「言語は差異の体系だ」と言ったソシュールの論とも符合する。それよりだ。サルの顔を区別する事ができるのは幼児時期だけともあった。これも言語能力形成と同じで、乳児は言語能力を「すべて」持って生まれるが(これは「プラトンの問題」といつか書いた)、育て親の会話を聞く内に、必要音域などを聞き分けるニューロンだけが残り、残りは死滅する。これを「選択的死(アポトーシス)」と言う。乳児時期に多くの体験をさせることはできないだろうが、「人」に必要なのは、自分の活動の場をどの範囲で規定(意識)して、コミュニケーションとベンチマークのアンテナを活性化させておくという、モティベーションを維持する事だな。と、再認識した。

2008年4月24日木曜日

Cosmetic - Global competition

NYのセントラルパークも20年前に赴任したころは、荒れていた。殺人事件もあったりして、夜なんて歩けたものではなかった。それが、個人の寄付を募って、少しずつ手を入れて、今のような市民の憩いの場として再生?したのだ。NYRRC(NY Road Runner's Club)も、毎週レースを開催し、その出走費から公園の整備費をだしたと思う。私は直接の寄付もしたし、レースも毎週でていたので、かなり貢献したと思っている。さて、東京。時々通う青山墓地だが、最近整備が進んでいる。特に「外人墓地」あたりはとても綺麗になった。これは、税金でやっているのかも知れないが、街の外観整備は大事だ。秋には観光庁もできると聞いたが、東京マラソンではないが、世界の一流都市は、外国からどれだけの「人」をひきつけられるかが、結構大事だ。ビジネスの根っこは、欲望だったり、好き嫌いだったりで、、わずかな違いで、決まってしまうのものなのだ。

2008年4月23日水曜日

Spindoctor - 「私」の本性

久しぶりにスティーブン・ピンカーから引用。「私たちはみな、すべてを掌握しているという単一の『私』が存在すると感じる。しかしそれは、視野全体がくまなく細かいところまで見えているという印象と同じく、脳が懸命に作り出している錯覚である」。「意識のある心は、スピンドクター(情報操作のプロ)であって、総司令官ではないのだ。フロイトは、『人類は、科学の手による、素朴な自己愛に反する3つの非道な行為を耐えてこなくてはならなかった』と書いた。3つとは、私たちの世界が天球の中心ではなく、宇宙の小さな点にすぎないという発見、人間は、特別に創られたのではなく、単なる動物の子孫に過ぎないという発見、そして意識のある心は私たちの行動を支配しているのではなく、後付的な話をしているに過ぎない場合がよくあるという発見である」。私事、丁度1年間、毎週通った、高輪のテニスを昨晩で最終とした。しかし、ワーク、ゴルフ、テニス、マラソンと、すべてを掌握していると錯覚している「私」は、まだテニスは続ける。中川君の「スピン」に負けないように、、、

2008年4月22日火曜日

こんな場所に - サイコン

昨晩は、愛宕神社境内にある「菜根」へ行った。中村氏、荻原氏と3人だ。50年経っている、和風の古料理屋で、池田屋もどきの急階段など、風情があるというか、よくまあ、というか、不思議な空間だった。ご馳走になったので、なんなんだが、料理は美味しいが、高級感を期待してはいけない。でも、一度行くには値する店だ。桜の時は、いいらしい。さて、ちょいと早くついたので、愛宕神社境内を散歩した。小さいがなかなか面白い。看板に由緒が書いてあったが、井伊直弼を襲撃した水戸浪士集結地だったり、勝・西郷会談の地であったりしたらしい。正面は男坂(写真)と言って、86段の急勾配。裏を回る女坂もある。理由は知らないが、境内にはもう一軒、田崎信也?だったか、ソムリエ経営の和食レストラン(この日は休業)もあった。大ちゃん曰く、「桜がいいんだ。桜が」と言っていた。たしかにそうだろう。関係ないが、襖隣の席での会話が聞こえてた。「俺は2500億円持ってる。1%で調達して、2%で回るから、云々、、、」なんて、叔父さんが大声で話していた。どこかの商社とか、銀行の名前を繰り返し叫んでいたが、こちらに聞こえるように話していたのかな?世の中には怪しいやつが多い。気をつけよう。

2008年4月21日月曜日

すべての事は - メッセージ

構造主義で有名なフランスの「レヴィー・ストロース」は英語読みだと、(あの)「リーバイ・ストラウス」となり、ジーンズで有名だ。それはどうでもよいが、多分、日本社会の「構造」が大きく変わる。カオス理論でいう、「北京の蝶」のような話に聞こえるが、原油高騰が、代替燃料の開発を助長し、小麦が高騰する。小麦高騰が、小麦を原料とする製品の値段を押し上げ、更に代替製品の開発を助長する。そのサイクルの上位では、グローバルな食糧流通の「構造」自体が変化する。例えば、国内での減反政策や、石炭政策の見直しだ。今日聞いた話だが、20代30代の海外旅行者が激減しているらしい。ここ100年、と言わず50年での日本社会の「基礎構造」自体が変化を始めているが、日本では、「人」そのものは、(物だけ)豊かな構造に「安心・安住」を求め、変化を求めない状態になってしまっているようだ。「ゆとり教育」が、日本人の心の構造まで、骨抜きにしたのだろうか。いや、(少し古いが)それ以前の西の「3S」戦略の浸透で、骨を抜かれたのかもしれない。週末は「雨あがり」、新緑が綺麗だった。