2008年5月29日木曜日

高氏とダーク - 日本と世界

新・平家物語16巻を先週読み終わり、気分転換というか、本屋で見つけて、クライブ・カッスラーを買った。ダーク・ピットを主人公にしたカッスラーのこのシリーズはは、スケールが大きくて、時代と世界の広がりを股にかけるので面白い。しかし、やはり、「新・平家」の余韻は捨てがたく、続著の「私本太平記」の1,2巻も買ってしまった。数日、移動中は2冊持って、交互に読んでいたが、面倒になり、今はダークは、枕元にあり、寝る前に読む。吉川英治は、「新平家」の後、直ぐに書いたのが、この「太平記」だそうだというので、違和感なく続読なのだが、実はこの二つの話の間は100年位開いている。つまり、頼朝が平家を倒し、義経、平泉を打つまでが、「新平家」だが、「私本」は、鎌倉北条執権政治が揺らぎ始める頃から始まるからだ。この間は、承久の変、元寇もあったのだが、長い歴史でも、面白いのは、変化が起こる時期なんだろう。蛇足だが、「私本」は8巻しかなく短いなと思っていたら、書き下ろし途中で亡くなったそうだ。

2008年5月28日水曜日

もの、かたち、ちから - テラスの哲学

ギリシャの哲人たちも現代の我々も、「考えるヒト」という点では、あたりまえだが同じだ。逆に言えば、ヒトが考える構造の基礎がその頃できたといってもよいだろう。考える対象物である「もの」、それの設計図で、イデアに近い「かたち」、そして、生きる物のかたちの底流をなす「ちから」という思考の構造だ。特に、後の2つは、アポロン的、ディオニソス的ともいえるし、現代的に言えば、構造と機能と言ってもよいかもしれない。さて、テラスにゴーヤの苗を植えたのが、5/5で約3週間がたった。5/14の写真と比べてみれば判ると思うが、2週間ですでにこの(写真)成長振りだ。1週間くらいで、しおれて枯れそうだった一本も、ケアのかいがあったのか、どうやら持ち直してきた。生き物はDNAにその設計図を組み込む。だからこれを生き物の「かたち」と言えない事もない。しかし、生き物は静止的な「かたち」を作るだけでなく、「生きる」というダイナミズムの「かたち」を持っている。もっと言えば、その生き物の中で、ヒトは「意思」を持つ事ができる。「力への意思」、これはニーチェの言葉だ。

2008年5月27日火曜日

積み上げだな - 一歩、一歩 

「何を物好き」と言うなかれ。月例競技でそれなりのスコアを出さなければ、ハンデキャップは上がらない。最近調子はよいので、大きなミスをしなければ、なんとか手に届くところまで来ている。あと一つあがれば、上のクラスへいけるので、そうなると月例日程も変わり、石岡の月例にも参加できるので、世界がかなり変わる。ところが先月の月例は、OB4発で、見事沈んだ。という事で、日曜日は大雨の中、厚木まで出かけた。結果は、悪くは無かったのだが、2-3打多かった。OBは無かったが、ちょとしたミスがいくつか出たと言う事だ。昨晩もベッドに入ってから、各ホールの一打、一打を振り返り、なんとか反省と対策のイメージを整理した。昨年から見れば、平均スコアは間違えなく進歩しているが、そこは「欲」の世界だ。ランニングでもそうだが、より長く、より早く、より遠く、少しずつの積み上げで、「上」を目指す。エヴェレスト登頂も、多分そういう形だろう。どうでもいいか。

2008年5月26日月曜日

教育工学40年 - この国の明日

金曜日の午後からは「教育工学研究会」の40周年の特別講演会に出席した。教育工学の祖である、坂元先生の「黎明期の話」という部分しか知らない自分は、正に「古株」の部類に属すると確信したが、教育工学で卒論を書いただけで、後は市井一般人として長い人生だった。その自分が、40周年の講演を聴くことになるとは、考えてもいなかったが、参加した多くの若者を見るにつけ、感慨無量のものがあった。講演内容はともかく、最近のICTの状況の説明のなかで、「国民総生産に対する教育費の割合は、調査125カ国中89位」「ICT取り組み度は、ここ2年で14位から19位へ後退」しているとの事だ。島国、少子化の日本は、観光立国へも向かって進むとは思うが、「知識立国」とも言われてはいなかったか。ゆとり教育からの舵は切られたとの事だが、つまらん利権や利殖に使う金があるなら、将来のヒトに投資すべきと思うのは我のみか?風邪が治らない。ゴルフのスコアも停滞気味で、青い月曜日だ。